7月23日(火)の午後、本校の理科(生物)の稲垣教諭による、植物ダニの生態についての講義及び実習を実施しました。
植物ダニの代表カンザワハダニとその捕食者カブリダニの関係、ハダニの生態について詳しく講義を行いました。葉にハダニが発生すると、それを捕食するカブリダニ、ハダニアザミウマ、ハモリダニ、キアシクロヒメテントウといった天敵が集まってきて、葉の上には小さな生態系が形成されます。植物の中には葉の裏に「ダニ室」と呼ばれる毛や穴、中には空洞をつくってカブリダニやコハリダニなどのハダニの捕食者をすまわせ、ハダニを食べてもらっている巧妙なしくみがあるのです。ハダニの生態もとても興味深いです。特に雄が自分の遺伝子を残すために、いち早く交尾しようと、雌が脱皮して成虫となるのを横について待っているなど興味深い行動がみられます。
実習では、サンゴジュとクスノキのダニ室にすんでいるフシダニ、コハリダニなどを観察しました。これ以外にも生徒は何種類もの植物ダニを観察しました。
多くの生徒が植物ダニの生態に興味をもって講義をきき、ハンディ顕微鏡でダニを観察していました。大学の農学部に興味をもってくれる生徒がいたらうれしいです。